給与・賃金カットの減額限度と労働基準法91条

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速水です。

会社の経営悪化を理由に
給与や賃金カットが行われることも
多いようですね。

会社と争ってもムダな理由

アベノミクスで景気は良くなったはず・・・
なのですが、給与カットなんかされたら
信じることは難しいかもしれません。

給与カットは10%が限度?

ただ、給与カットといっても
無制限に許されるわけではありません。

ただ、この限度について、
誤解している人も多いようです。

「給与カットは10%が限度」

というように。

この10%という数字がどこから来たのかというと
労働基準法91条からです。

労働基準法91条には以下のように
定められています。

「就業規則で、
 労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、
 その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、
 総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を
 超えてはならない」

だから法律は嫌いです。^^;
法学部出身ですけど。^^;

ほんと、意味がわかりにくいですよね。

労働基準法91条は「制裁」に関するもの

まずこれ、経営悪化が理由の給与カットを
想定している条文ではありません。

「減給の制裁」ということですので
懲戒処分の一つとしての減給処分について
書かれているんです。

減給処分というのは「罰」ですから
労働者に何か落ち度があった場合
科せられるものですよね。

ところが給与カットというのは、
経営悪化が理由になります。

どちらかというと労働者ではなく
経営者側の責任です。^^;

それなのに労働者が給与を減らされるわけです。

給与カットの限度と条件

ただ、給与カットの限度も、
法律には定められていませんが、
判例によって10%くらいが限度ではないか
と言われています。

ただし、これは「罰」ではありませんから
労働者側の同意が必要とされています。

つまり雇い主の側で一方的に
給与カットはできないというのが
法律的な判断なんです。

なのでなんの落ち度もないのに
経営悪化を理由に一方的に給与カットされた場合は
法的に争うことができるんですね。

労働基準法91条に関する誤解

ちなみに上記の条文で誤解されすいことなんですが
罰としての減給処分であれば、無条件で月給を1割引できる
と解釈する人もいます。

でもこれはダメなんですね。条件があります。

それは条文に書いてありますが、

「一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え」
てはいけないということなんです。

つまり労働者が何か失敗をしたとしても
その「1回」の失敗に対する罰で
給料を10%も減らすことはできないんです。

「1日分の半額」までしか減らせないわけですからね。

たとえば月給30万円とすると、
1日分が1万円になりますから、
1回の罰で1万円の半分、5000円までしか
減給することはできません。

じゃあ10%減らせると言うのはどういうことかというと、
何回も罰を与えた結果、限度が10%まで
ということです。

つまり上記の月給30万円の例だと、
5000円の罰を月に6回受けるのが限度、
ということになりますね。

罰でさえこんなに減給しにくくなっていますので・・・

経営悪化を理由に、
一方的に給与を1割カットというのは
許されないことなんですね。

でも、会社と法的に争っても、
得られるものは少ないと思います。

その理由はこちらの記事で。