構造化データなんて、サイトのテンプレを自分で作る人ならともかく、我々一般的なアフィリエイターは詳しく知る必要のないことでしょう。
でも、「なんとなく」知っておく必要はあります。専門用語で騙されたりしないように。
このページの内容
構造化データとは
サイトのページに書いてある文章の意味ですが、人間なら普通に理解できます。
色んな意味を持つ単語であっても、前後の文脈からすぐに理解できますよね。
たとえば「アップル」という単語が記事中にあったとして。
もしその記事がスマホを話題にしているのであれば「あ、会社名だな」ってすぐに分かりますし、食べ物を話題にしてるなら「果物のりんごだな」とすぐに分かります。
ただ検索エンジンの場合、そこまで正確には判断できません。機械ですからね。
そこで、そういう意味の曖昧な言葉を、機械でも正確に理解できるように表記するための単語群と表記ルールをまとめて「構造化データ」といいます。
つまり、記事中に「アップル」という単語が出ていたら、その記事本文とは別に、構造化データを用いて「これは会社名のことですよ」「これは果物のことですよ」と書き込むんです。
その、「機械向けに書き込んだ部分」を構造化データの「マークアップ」といいます。
構造化マークアップの具体例
具体例を見れば、イメージしやすいと思います。
会社名:◯◯商事 住所:〒100-0000 東京都千代田区**** 電話番号:000111222 URL:https://www.arigatou365.com/
<script type=”application/ld+json”> { “@context”: “http://schema.org”, “@type”: “Corporation”, “name”: “◯◯商事”, “address”: { “@type”: “PostalAddress”, “postalCode”: “100-0000”, “addressRegion”: “東京都”, “addressLocality”: “千代田区”, “streetAddress”: “****” }, “telephone”: “+81000111222”, “URL”: “https://www.arigatou365.com/” } </script>
このようになります。「<script type=~~~</script> 」の部分が機械向けの文章、つまり「マークアップ」の部分です。
じっくり見るとわかりますが、「これは会社名ですよ」「これは郵便番号ですよ」「これは住所ですよ」「これは電話番号ですよ」といちいち指定していますよね。
これが構造化データによるマークアップです。
マークアップするための単語とルール
指定するための単語をまとめて「ボキャブラリー」と呼びます・・・って、まあ、普通の言葉ですね。
ボキャブラリーは以下のページに列挙してあります。
ボキャブラリーにもいくつか種類がありますが、ここに紹介されているのは「schema.org」というもの。Googleが推奨しているボキャブラリーです。
で、そのボキャブラリーを使ってどのように表記するかというルールを「シンタックス」と呼びます。日本語で言えば「文法」。そのままですね。^^
シンタックスにもいくつか種類がありますが、Googleが推奨しているのは「JSON-LD」というものです。
上記の例もJSON-LDに基いて書かれています。
一旦まとめ
ボキャブラリーに含まれる言葉を、シンタックスに沿って表記することで、サイトページの内容を「検索エンジン=機械」にわかりやすいようにするのが「構造化マークアップ」ということになります。
曖昧さを排するための構造化データなのに、ちょっと言葉の使い方に曖昧なところがありますが^^;
とりあえず以下のように理解しておけば事足りるのではないでしょうか。
- ボキャブラリー=構造化データで使う単語集
- シンタックス=単語を表記するときのルール
- 構造化データ=ボキャブラリー+シンタックス
- マークアップ=実際にページに書き込まれた構造化データ
こう捉えておけば、もやもやがスッキリすると思います。(笑
さて。
SEOに役立つのか~Googleの見解
こういう、技術的な細かい知識は、我々アフィリエイターにとってはどうでもいいことで、大事なのは「役立つかどうか」ですよね。
Googleさんによると「現時点では評価には含めていないが、将来的には含める可能性もある」とのこと。
「将来的には可能性もある」とのことなのですが・・・
構造化データはそもそも、「検索エンジン=機械がページ内容を明確に判断できるように」用いられるものです。
将来的には…微妙な問題
でも、現時点でさえ、Googleの検索エンジンはかなり正確にページ内容を読み取っていますよね。
それで「将来的に構造化データを評価基準に含める可能性がある」と言っても、将来的には検索エンジンの性能自体がアップして、構造化データなんて必要なくなるんじゃないか・・・
そういう可能性もありますよね。
Google検索エンジンは今よりさらに正確にページ内容を読み取れるようになって、構造化データが不要になるんじゃないか・・・という可能性です。
つまり現状はGoogleのアルゴリズムには評価されず、将来的にはまだどうなるかまったくわからない状態だということですね。
それに対して。
構造化データマークアップのコスト
構造化データのマークアップをいちいち書き込むのはすごい労力を必要としそうです。
それは上記の具体例を見ればわかります。^^;
この例だと、記事本文よりはるかに多い量のマークアップを書き込まなければなりませんからね。
これほど手間がかかるのなら・・・その手間で記事自体を書いたほうが、SEO的にはプラスになるでしょう。
もちろん、このマークアップを簡単に書き込めるツールがあって、それが無料に近いということであれば使って見る価値はあるかもしれません。
ただそれでも、大量のマークアップを書き込めば、ページはその分重くなります。表示が遅くなるのでは?ということです。
なので構造化のマークアップを取り入れるにしても、できるだけ「少なく」すませておいたほうが良さそうです。
となると・・・
現実的な利用方法~リッチスニペットとは
たとえば、構造化マークアップを行うことで「リッチスニペット」が表示されるんですよね。
「リッチスニペット」とは何かというと、「リッチ」な「スニペット」のことなんですが・・・
いえ、別にふざけているわけじゃありません。(笑
スニペットというのは、検索結果に出てくる、タイトルの下の「URL」とか説明文の部分ですね。
このような。
青くて大きな文字でタイトルが書いてありますけど、その下の部分ですね。
で、この画像のスニペットは普通のスニペットです。
これが「リッチ」になるとどうなるのかというと・・・
この画像のように、写真がついたり。
あと、URLの部分が単なるURLじゃなくて「パンくずリスト」の表示になっていますね。これもリッチスニペットの一つです。
パンくずリストというのは、サイトの上の方に、
「TOP>カテゴリ名>記事名」
という感じのリンクがありますよね。このページにもありますけど。^^
このパンくずリストも、構造化マークアップによって検索結果に表示してもらえます。
SEOに「間接的に」役立つ
それでこのリッチスニペットとSEOとの関係ですけど。
構造化マークアップによってリッチスニペットを表示させても、それ自体はSEOの評価にはつながりませんよね、現状。
でも、間接的には、少しは役立つと考えられます。
なぜかというと、検索結果で、リッチスニペットが表示されていたら目立ちますよね。^^
で、クリック率が上がると。
訪問者が多いサイトは、SEO的な評価が上がりやすいですので、
リッチスニペットによって目立つ
→クリックする人=サイト訪問者が増える
→サイトのSEO的評価が上がる
ということは考えられます。
なので、構造化マークアップでリッチスニペットを表示させることで、間接的にSEOの評価を上げることはできそうです。
賢威などの優れたWordPressテンプレートなら、何もしなくても、パンくずリストのマークアップくらいはしてくれます。
コンテンツ至上は言うまでもないこと
でも、せっかくクリックしてくれて、サイトを訪問してくれた人がいても、サイトの内容が「すっからかん」では来た人はすぐに帰っちゃいますよね。
そうなると・・・「滞在時間の短いサイト」と検索エンジンに見なされます。
これはSEO的にマイナスの評価となります。
なので結局は、コンテンツが伴っていなけれな構造化データがどうのリッチスニペットがこうのと言っても、意味が無いということになります。