説得力のある文章を書くために必要なことっていろいろあるでしょう。
でも、いろいろ考えても頭が混乱して手が止まってしまいますので、ここでは超単純化して、ポイントを「一つだけ」挙げてみたいと思います。
このページの内容
ポイントはこれ
説得力のある文章を書くためには?
「主張には必ず理由をつける」
これです。
まあこれ、当たり前のことですよね。
自分の考えを主張するだけで終わってしまったら、
「お前の中ではそうなんだろうな」
と言われてしまっておしまいです。
だから、少しでも相手に納得してもらいたいと思うなら、何か主張したら、必ず理由も述べなければなりません。
当たり前のことなんですけど、忘れてしまいがちですので、これを忘れないでいるだけで、文章の説得力はぐっと上がります。
文章をテンプレに乗せる
でも、
「その理由の説明が難しいんだよね」
と思う人もいるかもしれません。
だから最初はは、一つの形式に沿って文章を書くようにするといいでしょう。
どういう形式かといいますと、
最初に自分の主張を述べます。
次に理由を書きます。「なぜなら・・・」という感じで続けるわけです。
理由を書いたら次に、その理由を補強するために、具体例とか、データとか、例え話を持ってきます。「たとえば・・・」と続けるわけです。
で、最後にまた結論として自分の主張を繰り返します。
「私は・・・だと考えます。」
「なぜなら・・・だからです。」
「これはたとえば・・・という例を見てもわかります。」
「以上のことから・・・ということになります。」
はい。この4段階ですね。これ、PREPっていう文章展開のパターンです。プレゼンなどでもよく使われるポピュラーなパターン。
単純ですよね。
理由になっていない理由
でもさらにこう思う人もいるかもしれません。
「理由を説明したいけど、何も思い浮かばないんだよね・・・」
これは困りましたね。^^;
でも、そういう人にも朗報があります。
ここがすごいところですが・・・
実は、「理由はなんでもいい」んです。
「えっ?」って思いました?
そう、理由はなんでもいいんです。
あ、もちろん、ふさわしい理由が思い浮かべばそれに越したことはありません。
でも、ふさわしい理由が何も思い浮かばない場合、なんでもいいからとにかく理由を書いちゃえばいいんです。
そのほうが、何も理由を書かないよりも説得力がアップします。
「そんなバカな・・・」
と思うかもしれませんけど、これについては実験結果があるんです。
実験の結果
何かの順番待ちをしている行列があるとしますよね。
その最後尾の人に、
「私をあなたの前に入れてください」
って頼む実験です。要するに「割り込みさせろ」というわけですよね。^^;
これ単に、
「私をあなたの前に入れてください」
ってお願いするよりも、
「私をあなたの前に入れてください。どうしても前に行きたいので…」
なんていう、理由にもなっていない「理由っぽい言葉」をつけたほうが成功率は高まったというんですね。
「前に入れてください、前に入れてほしいから」なんて、同語反復的なことを言ってるだけなんですが、それを「理由っぽく」言うだけで、前に入れて貰える確率が高まったということです。
だから。
最初の話に戻りますと、説得力のある文章を書くためには理由って大事なんです。
理由になっていないようなことでも、いかにも理由のように述べることで説得力がアップしているんですよ?
これが、もう少し「理由としてふさわしい」ことなら、説得力は格段にアップすると思いませんか?
ということで。
説得力のある文章を書くためには、「主張には必ず理由をつける」これをいつも意識しているといいと思います。
それをいつも意識して文章を書き続けることで、あなたの文章の説得力はどんどん上がっていくことになるでしょう。
さて。
それがなぜ「面白い文章の書き方」になるのか
ここからは応用編です。ここまでのことなんか「普通にやってるよ」という人向けのはなしです。
タイトルにこう書いたんでしたね。
「説得力のある文章の書き方」が、なぜか面白い文章の書き方になる
これってどういうこと?
ということですよね。^^
なぜ、「説得力のある文章の書き方」が「面白い文章の書き方」になってしまうのか。
これは、必ずそうなるというわけではありません。
でも「面白い文章を書く」ための、一つの方法として使えます。
どういうことかといいますと・・・
説得力のある文章を書くために、こういう形式を使うんでしたね。
「私は・・・だと考えます。」
「なぜなら・・・だからです。」
「これはたとえば・・・という例を見てもわかります。」
「以上のことから・・・ということになります。」
つまり、
主張
理由
事例・データ
主張
という展開。
最初に「過激な主張」を持ってくると…?
で、この最初の「主張」で「言い過ぎてしまう」という方法です。
最初に、多くの人がうなずくような主張を持ってきても、その後の理由がだいたい予想できますので、読んでいる人としては面白くないですよね。
最初の主張だけ見て、
「そうだよね~」
で、あとは読んでくれないかもしれません。
だから、最初の主張でちょっと言い過ぎてみるんです。いや、自信があるなら「ちょっと」どころではなく「すごく」「過激に」言い過ぎてしまってもいいでしょう。
こうすると、どうなるか?
主張のあとには理由が来るんでしたよね。
必死に考えねばならない
最初に言い過ぎてしまうと、その後の理由を必死で考えなければなりません。必死で考えて、なんとか理由をひねり出さなければならない。
ここでうまく理由をひねり出すことができれば・・・面白い文章「確定」です。^^
だって、最初にちょっと過激な主張が来てるんですよ?
読む人としては、その最初の書き出しを見て、
「え? どういうこと?」
「またまた、そんなありえないでしょう・・・」
なんて思いますよね。それで先が気になって読みます。
読んでみたところ、納得させられるような理由が書いてあると。さらにそれを補強するような具体例なり例え話なりデータなりが提示されていると。
そうなると、それを読んだ人としては、
「へ~! なるほどね~!」
って、衝撃を受けると思います。常識だと思っていたことが破壊されて、新たな視野が開けるわけですから。
これが、面白くない文章のはずがありませんよね。
最初に言い過ぎてみる。
その後は、決まったパターンに沿って文章を展開させる。
それだけで「面白い文章」になる。
ということです。^^
まあこれ、最初に持ってくる主張が「ぶっ飛んでる」ほど面白くなるわけですけど、ちゃんと理由づけできないと「なんだデタラメか」と思われてしまいますのでご注意を。^^;