4月15日に「最低賃金上げろデモ札幌」というのがあったそうですね。
最低賃金1500円に~札幌で若い労働者らデモ「生活できない」(北海道新聞)
これは、現在の北海道の最低賃金では、「健康で文化的な最低限度の生活」ができないと。
だから最低賃金を上げるべきである、というものです。
あ、もちろんこれ、時給ですよ。月給だったら大変です。^^;
このページの内容
地域別の最低賃金~トップと最下位は?
で、低すぎるというから、どれくらい低いのかと調べてみましたら、北海道の最低賃金は「786円」とのこと。
これは企業が談合して決めた(笑)とかではなく、国が決めているものなんですね。
786円というのはどうでしょうか・・・「最低」という割には意外に高いな、と思った人が多いんじゃないでしょうか。
私は「最低基準」は600円位かと思っていました。^^;
ちなみに、都道府県別最高はやっぱり東京で932円となっています。最低は宮崎県、沖縄県の714円ですね。
今は600円台ってないのですね。景気が良くなってきているということでしょうか。
それで。
確かにこの最低賃金じゃ働く気にはなれない
北海道の最低賃金786円が低すぎるかどうかですが・・・まあ「最低基準」なんだからこんなものじゃないかな、という印象です。
もちろん多くの人は、この時給では働きたくないでしょう。「最低基準」で働きたいと思う人は多くないでしょうから。^^;
この最低基準を、ほぼ2倍の「1500円まで上げろ!」というのが、この度の「最低賃金上げろデモ札幌」です。
もちろん、最低賃金がこれほど高くなれば嬉しいですよね。
しかし法律で強制的に上げると…
ただ、表面的なメリットだけ見ているわけにはいきません。けっこうデメリットもあるんじゃないでしょうか。
まず、最低賃金が現在の2倍になりますと、当然ながら、「これまでより厳しく、働き手を厳選する」傾向となるでしょう。
2倍も払うのだから、雇い主としては当たり前ですよね。
時給を2倍払うのだから、仕事ができる人になるべく多くの仕事をしてもらおう、と考えるはずです。
となると・・・現在働いている人に対する、雇い主からのプレッシャーは大きなものとなるでしょう。
まず雇い主は、「人減らし」を考えるでしょうから。つまり何割かは「クビ」にされるということ。
そして、クビにされずに残った人は「ヤレヤレ安心」かというと・・・そうでもありません。
「2倍払うんだから今までの2倍働け」
という感じのプレッシャーがかかることでしょう。
「時給1500円も出せば、あなたの代わりなんていくらでも見つかるんだよ」
というプレッシャー。
これもなかなか、つらいんじゃないかと思います。
「じゃあ解雇とか労働強化についても法律で制限をつければいいんじゃないの?」
なんて思う人もいるかもしれませんが、それだと今度は、会社自体が潰れてしまって元も子もない結果となります。
それから、現在「職探し中」の人にとっては、なかなか職場が見つからないということにもなります。
まあ、上述の流れからすると当然ですけど。
以上が、「最低賃金を2倍にすること」で懸念されるデメリットの一つ。
これだけでも、かなり滅入ってしまうようなデメリットですが、これに負けず劣らず、重大なデメリットがもう一つ。
それは、「自己イメージ」の問題です。
セルフイメージが低すぎやしませんか
「最低賃金が786円なんて安すぎる!」
「これじゃあ生活できない!」
と言ってしまった場合。
これは、その前提として、自分をその「最低レベル」に合わせているということになります。
自分はこの「最低賃金」しかもらえないからこそ「生活できない」と思うわけですよね。
もう思考のはじめから、「自分には最低賃金の価値しかない」と決めつけているわけです。
これは非常に危険な考え方なのではないでしょうか。
自分を「最低レベル」だと決めつけてしまうというのは。
自分で自分をその「最低レベル」にギュウギュウと押し付けて、人生を歩んでいくとしたら、それはもう夢も希望もあったものではありません。
そうではなくて。
「最低賃金なんてこんなもんでしょ」
「でも自分はもっとずっと稼ぐから関係ない」
と考えたほうが、希望が持てるんじゃないでしょうか。
「世の中が悪い」
「会社が悪い」
まあ、確かにそういうところも多々あります。
でも、それだけ言っていても始まらないんです。
そういう言い方には、「自分が変わる」という考えが抜けているから。
もっと簡単で効果的なやり方
世の中を変えること、会社を変えることも当然大事です。
でもそれよりもっと簡単で効果的なのが「自分を変える」「自らが成長する」こと。
そうなれば、最低賃金がどうでもブラック企業がどうでも、何にも関係ないんです。
だからなんとしても、「自分で稼ぐ力」を身につけておきたいんです。
こんなことを言うと、
「自分さえ良ければいいのか!」
なんていう人もいますけど・・・
自分自身を変えられない人が、世の中を変えようって・・・どうなんでしょ? という話です。
まずは自分を成長させることが先決です。
「あなた」こそ力を持つべし
最低賃金に疑問を感じるなら、自分が力をつけて「雇う側」になればいいんです。そうして、自分が正しいと思える賃金で、人を雇ってあげればいいんです。
最低賃金に疑問を感じるなら、世の中の不公平を感じるなら、その「あなた」こそ力をつけて、多くの人を雇ってあげて、世の中の「幸せ」を増やすことに貢献すべきでしょう。
皮肉で言っているのではありませんよ?
本心からそう思います。
政府やどこかの会社にやってもらうのではなく、あなたがやるんです。