基本的に「自己否定」は不要です。
というか自己否定なんてしてないけない。
このページの内容
「自己否定」の2つの意味
「自己否定」という場合、大きく分ければそこには2つの意味が含まれています。
- 自分自身の否定
- 自分がやっていることの否定
この2つ。
それで、「成長するためには自己否定が必要ですよ」という場合は、2つ目の意味で言われています。一つ目だと成長も何もあったものではありませんからね。
でも、たとえ二つ目のケースだとしても、「自己否定」をする必要はありません。
どういうことかというと。
どちらの意味でも自己否定はしてはいけない
自分がやってみたことが自分の希望通りの結果を生まなかったからといって、
「ああ、失敗だ、ダメな結果だ」
と、ガッカリ落胆してしまう必要はないということ。
よく言われることですが、それはそれで「役立つ結果」なんです。
「こうしたら、こうなった。貴重な事例が一つ得られた」
「こういう結果を望まないなら、この選択はしなければいいことがわかった」
それだけのことです。
だから別に否定するようなものではなく、貴重な「実験結果」なんです。
ということで・・・結局のところ、自己否定は1の意味ではもちろんのこと、2の意味でも必要ありません。
でも・・・
なぜ「必要」と言う人がいるのか
「自己否定は成長のために必要なんだよ」
って、いわゆる「成功者」が本に書いていることがありますよね。
それはどういうことなのと、思うかもしれません。あれってまちがってるの?と。
いや、間違えているわけではありません。
ただあれは「すごく成功している人」だからこそ言えることです。
「すごく成功している」からこそ、油断しないためにも、それから高慢に見られないためにも「自己否定は必要」と言っているわけです。
だから大して成功もしていないうちから自己否定なんてするのは、逆に高慢とも言えます。
最初から「自己否定自己否定」と言っていては、成功する前に自分を潰してしまうことになりかねないでしょう。
だから最初に書いたように、「自己否定なんて要らない、むしろしてはいけない」という結論になります。
さて。
自己否定的性格になる原因
では次に、「自己否定的な性格」になってしまう原因は何か、ということですね。
これはまあ単純で、
- 生まれつき
- 教育
- 自分の心がけ
この3つが組み合わさって、そういう性格が形成された、ということになります。
このうち、1つ目と2つ目はもう自分にとって過去の話ですのでどうでもいいことです。
自分にできることは3つ目ですね。
自分で自己否定を強化しているのはなぜ?
自己否定的な傾向が強い人というのは、1つ目と2つ目の要素に加えて、自分でその「自己否定的性格」を強化していることが多いです。
なぜそうなってしまうかについては、いくつか理由が考えられますが、以下の4つが多いのではないでしょうか。
- 「成長に自己否定は必要」に関する誤解
- 単に「かっこいい」と思っている
- 自己弁護
- かまってちゃん
誤解
誤解というのは、当記事の前半に書いたようなことです。
「既に『大成功』している人と同じことをしようとしている」
といったことですね。
美徳?
2つ目については、日本には昔から「謙譲の美徳」なんてあるということで・・・
でもこれも考えてみると、一つ目の「誤解」と大いに関係ありますね。
つまりまだ謙譲するほどになってもいないのに謙譲しているということ。
それで、
「ああ、オレってかっこいい」
なんて、自己陶酔しちゃってるということ。^^;
まあ、それはそれで、同時に「自己肯定」しているということかもしれませんが・・・。
言い訳
3つ目の自己弁護というのは、「前もってする失敗への言い訳」と「やらないための言い訳」があります。
「前もってする失敗への言い訳」というのは、他人に対するものももちろんありますすが、自分に対するものもあります。
前もって、
「自分は下手だから」
「経験がないから」
「才能がないから」
「体が弱いから」
「性格に問題があるから」
「年だから」
等々、言い訳をしておいて、これからするであろう「失敗」に対する言い訳を前もってしておくわけです。
これ、「他人に対して」というのはわかりやすいと思います。
じゃあ「自分に対して言い訳しておく」というのはどういうことかというと、これは、失敗した時に激しく落ち込まないために、「期待しない」という態度なんですね。
「絶対にできる!」と信じて実行してみて、できなかった場合、気持ちが激しく落ち込んでしまいそうなので、いろいろ前もって言い訳を考えて期待することをやめてしまう。
そうすれば失敗した時でも「ああ、やっぱりね」ということですむ、という考え方。
でもこれ、非常に危険な考え方です。
この「前もってする言い訳」ばかりしていると、いつしかそれは「やらないための言い訳」となってしまいます。
そうして、何もチャレンジすることなく、人生の時間を過ごしていくことになります。
死ぬ直前になって、「ああ、もっといろいろチャレンジしておくべきだった」と後悔することになります。
ここで。
「失敗」ではなく、すべて「貴重な実験結果」と捉えることが出来るなら、「言い訳」「自己弁護」など必要なくなりますね。
かまってちゃん(笑
4つ目の「かまってちゃん」(笑)というのは、これは単に、自分がいかにまずい状態にあるかを強調することで、周りの人に心配してほしい、ということですね。
そういう人とは付き合ってられません。(笑
最後に。
認識するだけで改善に向かう
改善方法ですね。
これは、簡単ではないかもしれませんが単純です。
当記事に書いた「自己否定」のパターンのうち、どれが自分に当てはまるのかを認識すること。
自己否定は、無意識にそのプロセスが進んでしまうのが問題なんです。
でも認識さえできれば、自然に改善することが出来るでしょう。
少しずつ、ではありますが。
「自分は既に大成功者である」という人は、自己否定を大いに利用して更に成長すればいいのでしょう。
「生まれつき能天気、ポジティブ100%」という人も、少しは自己否定を考えるべきかもしれません。
でもそれ以外の人にとっては・・・自己否定なんて捨ててしまうべきものです。