ボリンジャーバンドは人気のあるテクニカル指標ですけど、その計算式は私のような文系人間にとっては複雑怪奇です。^^;
なので計算式には触れずに(逃)・・・^^;^^;
その意味や使い方について見ていきたいと思います。
このページの内容
まず実物
まずは実物を見ていただきましょう。これです。
ローソク足チャートの上下に折れ線グラフが並んでいますね。真ん中に一本、上と下に2本ずつ。
これがボリンジャーバンドです。
あ、下の、背景が白い方のグラフは前に取り上げたMACDです。ボリンジャーバンドとMACD、合わせてみると有用ということなので一緒にのせてみました。
で。
それぞれの「線」
ボリンジャーバンドの各「線」ですけど。
真ん中の線はただの移動平均線です。
何日間の移動平均かというと、ボリンジャーバンドを考案したボリンジャーさんは、21日で考えていたそうです。
ちなみに、SBI証券のチャートでは20日になっているようです。拘る人は自分で色々期間を変えたりします。
まあとにかく真ん中は移動平均線。
上下の二本は、上から順番に、
2σ
1σ
移動平均線
-1σ
-2σ
となっています。頭に髪の毛一本生えてるような文字「σ」は「シグマ」と読みます。
3σ、-3σの線も表示させることがありますが、ゴチャゴチャしてくるので表示させない人が多いようです。
株価のおさまる確率
で、このσにどういう意味があるのかと。
一般に株価は計算上、
- 2σ~-2σの範囲に95.5%の確率でおさまる
- 1σ~-1σの範囲に68.3%の確率でおさまる
ということになっています。
それなら、
「-2σに触れて反転した時に買いに入ればいいのか」
と思いがちですが、そうも行かないことも多いので、以下、ボリンジャーバンドの使い方を見ていきましょう。
レンジ相場の場合
まず、上記のように「逆張り」的に使えるのは、株価がヨコヨコのレンジ相場のときです。
その場合は、上下の目安としてボリンジャーバンドを利用することもできます。
でも、トレンドが発生してしまったら?
上の図を見てください。
-2σに触れても反転せずに、どんどん株価が下がっている期間がありますよね。
こういうところで、
「-2σに触れたから反転するぞ、逆張りだ!」
なんて思って買いポジションを取ったら、すぐに損切りということになります。
じゃあどうすればいいのか?
収束、拡大、バンドウォーク
ここで役立つのが、
- 収束(スクイーズ)
- 拡大(エクスパンション)
- バンドウォーク
という現象。
収束というのは、ボリンジャーバンドがギューっと狭くなることです。
拡大というのは逆に広がることです。エクスパンションというくらいだから「パン!」と広がる。(笑
バンドウォークというのは、1σと2σの間、または-1σと-2σの間を株価が推移することです。
つまり上昇または下降を続けている状態ですね。
それでこれの何が役立つのかと。
収束のちトレンド
ボリンジャーバンドが収束してきますと、それはこの後に上または下のトレンドが発生することを意味しています。
トレンドができるときに起こる現象が拡大、エクスパンションです。
このときの広がり方として「上だけ」とか「下だけ」とかではダメで「上下に」広がる必要があります。上下に広がらないとエクスパンションとは呼べません。
上の画像でも、上下に勢い良く広がりつつ、下降トレンドができているのがわかると思います。
これでうまくトレンドに乗ることができれば、大きな利益を出せるということですね。
ただこの収束から拡大に切り替わる時、上に行くのか下に行くのかなんて予想できないと思います。
画像の例でも収束から拡大に変わる時、一度上に行こうとしていますよね。
そこで
「あ、上昇トレンドなんだ!」
と思って慌てて乗ると、損切りすることになります。
じゃあどうすればいいのかと。
MACDとの併用
一つの参考になるのが、下に表示させてあるMACDです。
ボリンジャーバンドが収束した当たりで、MACDがデッドクロスしているのがわかると思います。
これを見て、
「下に行くんじゃないかな」
と予想できるわけです。
デッドクロスする前にMACDが天井を打っているように見えますが、そこで予想することもできそうです。
逆に上昇トレンドが始まるのならゴールデンクロス、または上への反転が見られるはずです。
ただこれ「事後」のグラフなのではっきりわかるわけですけど、「これからどうなるか」という場合はやはり迷うことでしょうね。^^;
利益確定のタイミング
あとはいつ利益確定するかという問題があります。
今の例で言うと、収束から拡大に変わる時に「売り」で入ることになります。利益確定は「買い」ということになります。
それをどこでするのかと。
売りで入る、つまりチャートが下降している場合は、2σ、ボリンジャーバンドの一番上の線ですね、これを見る方法が一つ。
2σはエクスパンションした時、上に向かって伸びているわけですが、それが天井を打って反転してきた時に・・・利確するという方法。
画像のチャートだと、だいたいそのあたりで下降が止まっているのがわかると思います。
次に見るところとしては、-2σですね。これが下降トレンドとともに下に伸びていって・・・底を打って反転するところ。
ここもまた、利確の目安となります。
つまり、株価が下がっていっている場合は、まずボリンジャーバンドの上の線を見て、次に下の線を見るということです。
上の線が下を向き始めたら、「トレンド終了かな?」
次に、下の線が上を向き始めたら「もう本当に終了かな?」
と予想するということです。
逆に。
チャートが上がっていっている場合は、先に下の線を見て、次に上の線を見る、ということになります。
要するに、エクスパンションが始まって、バンドがどんどん広がって、その広がる勢いが止まるあたりで利確しようということですね。
長期でバンドウォークを確認し、短期でトレード
もう一つの使い方としては、バンドウォークを利用してトレンドを確認する方法があります。
強いトレンドが続いている場合、バンドウォークという状態になるわけですが、これを、長い期間のローソク足で確認しておいて、それからより短い期間のローソク足で押し目を狙うという方法です。
たとえば、週足で上昇トレンドのバンドウォークが出ていたら、その下位の日足でお占めを狙ってみる、という方法です。
強いトレンドが出ているわけだから、それなりに安心感がある方法だと思います。