コンフォートゾーンというのも苫米地英人さんがよく使う言葉ですけど、前に紹介した「立ち読みしなさい!~美しいほどシンプルな成功術」での説明が一番わかり易いと思います。
居心地の良い環境
まあ簡単にいえば「居心地の良い環境」ということになりますね。「現状維持バイアス」と呼んでもいいでしょう。
多くの人が人生を変えたいと思いつつ現状を変えられないのは、このコンフォートゾーンに捉えられているからだというわけです。
居心地の良い環境=コンフォートゾーンから抜け出ようとすると現状を維持しようとする力=ホメオスタシスが働いて、元の位置に引き戻してしまうんです。
ホメオスタシス(恒常性)という言葉は、私達の体の機能としてよく使われる言葉ですけど、苫米地さんの場合はこれを精神にも当てはめています。
そしてこのコンフォートゾーンがどれくらい強力かというと、刑務所すら、長くいればコンフォートゾーンになってしまうと言うんですね。それで犯罪を繰り返してしまう者もいるそうです。
で、それくらい強力なコンフォートゾーンから抜け出すにはどうすればいいのか?
上記の本で、2つの方法が説明されています。
未来の自分を具体的にイメージする
まず一つは、「正しいゴール設定」をした上で、夢が実現したあとの状態を、毎日具体的にイメージすること。細かく、具体的であるほどいいです。
それを続けていると、「現状」ではなく、夢を実現したあとの「未来の自分」がコンフォートゾーンとなり、そちらに引っ張られるようになるということです。
つまり、最強の敵だったホメオスタシスを、今度は味方にしてしまうということですね。ホメオスタシスに、未来の自分の方を「現状」だと勘違いしてもらうというわけ。
もう一つの方法は・・・
ホメオスタシスを「騙す」
そうは言ってもいきなり未来の自分をコンフォートゾーンに切り替えるのは難しいから、ゴールを設定したあとは、できる範囲で少しずつ実践を開始すればよい、とのこと。
いきなり大きく動くとホメオスタシスが強く反応して引き戻されてしまうので、最初は小さく動いて、徐々に慣らしていって大きくしていくというわけですね。
最初はゆっくり歩き始めて徐々に加速し、最終的に全力疾走まで持っていく、というやり方。
こうすれば、ホメオスタシスを騙し騙し、徐々にコンフォートゾーンをずらしていくことができ、最終的には全力疾走の状態をコンフォートゾーンにできるというわけですね。
これ、習慣付けの話と同じですね。良い習慣を身につけること。
たとえばアフィリエイトのために、毎日記事を書くとして、最初のうちはそれが面倒かもしれませんけど、毎日続けていると、今度は「書かないと気持ち悪い!」という状態にできます。
「引き寄せの法則」と同じ?
ということで、コンフォートゾーンを抜け出す方法をまとめると、
・夢が実現した状態を具体的にイメージすること
・ゆっくり歩き始め、徐々に加速すること
この2つですね。
思えばひとつ目は「引き寄せの法則」でよく言われていることですね。
ふたつ目は「できることから始めましょう」「良い習慣を身につけましょう」ということで、これもよく言われていること。
ただ苫米地さんの場合、コンフォートゾーンやホメオスタシスという言葉で説明することで、「なぜ引き寄せが実現するのか」「なぜ習慣は強力なのか」イメージしやすくなっています。
イメージしやすいとその分実現もしやすくなるわけで、あえて別の言葉で説明し直すメリットもあると言えそうです。
また、あまり聞き慣れない言葉を使うことで、それまでなんとなく知っていたことを意識しやすくなる、というのも重要なポイントだと思います。