「嵌め込み」とは「はめこみ」と読みます。
「はめやがったな!」
の、あれです。^^;
「嵌め込み」はありふれている
要するに、一般投資家を「嵌める=おとしいれる」ような相場、値動きのことです。
「意図」が強いので「値動き」というより「値動かし」かもしれませんが。^^;
仕手株について語られる時によく出てくる言葉ですが、何も嵌め込み相場は仕手株だけに限りません。
相場の世界すべてが「嵌め込み」と考えていてもいいくらいなんじゃないでしょうか。^^;^^;
嵌め込み相場の流れ
嵌め込みの流れを説明しますと・・・
まず、嵌め込みをするための銘柄を選択します。時価総額が低く、浮動株が少なく、業績の悪い銘柄が多いようです。
なぜならそのほうが「操作」しやすいからです。
時価総額が大きいと、操作するための資金もたくさん必要で難しくなりますので。
業績が悪いほうが選ばれやすいのは「売り」を狙ってくる人たちを巻き込むためです。
さて。
買い集める、チャートを作る
銘柄を選択したら、その銘柄をこっそりと買い集めます。
でもいくら「こっそり」と言っても、出来高や値動きに表れてくるものなので、敏感な人は察知して早めに乗ったりします。
銘柄を買い集めつつ、次第に「きれいなチャート」を作っていくこともするようです。
テクニカル分析をしている人が見て、「これは順調に上がりそう」と思えるようなチャートですね。
情報を拡散する
そうして十分買い集めることができたら、多くの一般投資家を巻き込む、いわゆる「提灯をつける」ために情報を拡散します。
たとえば、対象となっている企業に働きかけて、「いかにも有望」と思えるようなIR情報を出してもらうわけです。
または、情報メディアの記者とつながりを持っていて、「これから上がる可能性が高い」なんて記事を書いてもらったりします。
現在では、インターネットによる情報拡散力が大きいですから、これを利用しない手はありませんね。
ヤフー掲示板とかTwitterとか、その手の情報はよく見つかると思います。
売り抜ける
こうして多くの一般投資家を巻き込んで、十分高くなったところで、この「嵌め込み相場」を仕掛けた人たちは利益確定、売り抜けていきます。
その動きを察知した「敏感な」人たちがそれに続くと、株価は急に下がり始めます。
ただ、この段階でも拡散されている情報は
「まだまだ初動」
「これからどんどん上がっていく」
というものなので、多くの一般投資家は「仕掛けた人々」が売り抜けているものを、喜んで買っていくことになります。
つまり天井で買わされているわけです。
そうして、拡散された情報を信じ切って「ガチホ」なんてしてしまうので、株価が急落を始めても対応することができません。
結局高値で買ってしまってそこに取り残されて、莫大な含み損を出してしまう、ということになります。
きれいに「嵌め込まれた」というわけです。
以上は「仕手株」と呼ばれるものの動きになりますけど、嵌め込み相場はそれだけではありません。
有名な銀行が最近実行した「嵌め込み」例
もっと「有名な」「真っ当な」金融機関と思われているところだって、似たようなことを日常的にやっています。
例えば最近あった話ですが・・・
とある投資銀行の代表者が、
「ビットコインは詐欺。うちのトレーダーがビットコイン取引をしたら即解雇する」
なんて大々的に発表しました。
その後ビットコインの価格は急落したんですよね。
で、ビットコインが安くなったところでその投資銀行はどうしたかというと・・・もう、想像はつきますね。^^;
ビットコインを大量に買ったんです。
「詐欺だ」「関わったら解雇だ」なんて、他でもないその銀行の代表者が言っておいて、その直後に買っているんです。
有名な銀行にしてこれです。
笑っちゃうでしょう?^^;
「詐欺的情報商材」なんてまだまだ可愛いものでしょう?(笑
私達はどうすればいいのか?
つまり・・・
「嵌め込み相場」なんて、特別なものではなく、相場の世界ではありふれている現象だということです。
それでも相場に参加したい私達はどうしなければならないのかというと・・・
拡散されるニュースに対して。
ナイーヴに反応するのではなく、
「この情報を拡散している人たちは、いったいこの情報を知らせることでどうさせたいのかな?」
と考えてみることが重要でしょう。
そうすることで「嵌め込まれる」確率は、かなり下がるのではないでしょうか。
まあそれでも相手は巧妙ですので、細心の注意を払っていかなければなりませんが。