株を始めたばかりの頃は軽視しがちで、視野にすら入っていないことが多いけど、実はいちばん大事なんじゃないかと思えるのが「出来高」です。
よく、
「出来高は嘘をつかない」
と言われますね。
出来高は嘘をつかない
細かい値動きはある程度操作できて、それで他人を騙すこともできるけど、売買後の出来高は、何をどうやっても記録として残ってしまうので・・・
嘘がつけないということです。
だから、ダマシの多い値動きだけでなく、嘘をつけない出来高にも注目しなければ、「負けて当然」ということになります。
・・・いや、「負けて当然」は言いすぎですね。^^; 手法なんて人それぞれだし。
でもまあ、重視すべきことに変わりありません。
「出来高は意志を表す」
とも言われます。
出来高は値動きの意志を表す
つまり「出来高を伴った」値動きというのは、「ダマシではない」「本物である」可能性が高いということです。
株価が上昇するにしても、出来高を伴っていれば、そのまま上がっていく可能性は高いということになります。
それがたとえば・・・
上値抵抗線、レジスタンスラインを、出来高を伴って大きな値幅で突き抜けていく、つまりブレイクする場合などは、
「今後の株価の居場所はこのラインの上!」
という強い「意志」が感じられることになります。
ただ、上がったとしても、急激に押し返された場合・・・つまり長い上ヒゲが出た場合は「天井」の確率が高くなります。
逆に、出来高を伴って大きく下げた場合は、「大きな資金が抜けたんじゃないかな?」と疑うことになります。
下げの時も、長い下ヒゲが出た場合は、考え方は同じですね。
では「では出来高を伴わない」場合は?
これは、上げにしても下げにしても、その「意志」は弱いと考えられます。
だから例えば・・・
ある銘柄が急騰したけど、その後急落、なんて場合。
その急落のとき、上昇時に比べてはるかに出来高が少ない場合は、「押し目」を作ってまた上昇に転じるのではないか、という心の準備ができるわけです。
まとめると以下のようになります。
上昇+出来高大=強い上昇
上昇+出来高小=弱い上昇(反転するかも)
下降+出来高大=強い下降
下降+出来高小=弱い下降(反転するかも)
さて。
逆ウォッチ曲線を意識する
出来高と値動きを見る上で、
「逆ウォッチ曲線」
に注目する人もいます。
逆ウォッチを図示するとこのようになります。
出典:カブドットコム証券
http://kabu.com/investment/guide/technical/17.html
ご覧の通り、出来高と値動きを辿っていくと、
「反時計回り」
になるということです。
順番に説明すると以下のようになります。
①出来高が徐々にアップ。株価はあまり動かない。
②出来高が急に多くなるとともに、株価上昇開始。
③出来高を伴って株価上昇。
④出来高が減り始める。上昇の勢いも止まる。
⑤出来高減。値幅も狭まる。
⑥出来高さらに減。下降開始。
⑦少ない出来高で株価下降。
⑧出来高復活の兆し。下降の勢い弱まる。
逆ウォッチはこのような出来高と株価の動きを表しています。
逆ウォッチは全てに当てはまるわけではない
ここで分かるとおり、逆ウォッチ曲線は株価下降の局面、つまり
⑥⑦⑧で「出来高が少ない」
のですよね。
ということは下げは「本気の下げ」(笑)ではない。
逆ウォッチ曲線は基本的に、
「レンジ相場」
か
「調整を入れつつ上昇する」
ときの値動きと言えます。
だから、出来高が減り始めても株価は下がらない、というケースもあります。
チャートの形を見ると、波を描くのではなく、階段のように上がっていくタイプですね。これは非常に強い値動きといえます。
ということで。
改めて出来高を見てみますと、
「なんで今までこれを軽視してきたの!?」
と不思議に思ってしまうくらい大事なのがわかりました。
これからは忘れずに、出来高もチェックしていこうと思います。