出来高は見ていても価格帯別出来高は見ていない人が意外に多いのかもしれません。
SBIであればこのように、簡単に表示できますので常時表示させておくとよさそうです。
チャートの下の「価格帯別出来高」にチェックを入れるだけです。
価格帯別出来高とは
まず、価格帯別出来高とは何かというと・・・まあ、名前のままですね。^^;
価格帯ごとの出来高です。
チャートでは上図のように、ヨコの棒グラフで表示されることが多いです。
この例の場合、1万円ごとに2本の棒グラフが表示されていますので5000円刻みで出来高が示されていることになります。
もちろん何円刻みになっているかは銘柄によって違います。この銘柄はたまたま5000円刻みというだけのことです。
またこのチャートは過去3年分のものなので、価格帯別出来高も3年分のものとなります。
価格帯別出来高が節目になる
で、上図の銘柄を見てみますと・・・
過去3年で特に出来高の多い価格帯は、
- 2万5千円~3万円
- 2万円~2万5千円
となっていますね、棒グラフを見ると。この価格帯で特に、多くの売買が成立した、ということ。
そうしてさらによく見ると、この2本の長い棒グラフの間で、長期間株価が行ったり来たりしているのがわかります。
つまり価格帯別出来高によって、「サポートライン」「レジスタンスライン」ができているということです。
だから価格帯別出来高の見方としては、前回説明した「節目」として見るのがよいということになります。
これは当然のことで、その価格帯での売買が多かったということは、またその価格帯に近づけば「売ろう」または「買おう」とする人が多いということになります。
しこり玉が多い価格帯
特にそれが今の株価よりも上にある抵抗線であれば、過去に多くの人がそこで買って、その後株価が落ちて「取り残されている」可能性が高いです。
「しこり玉」が多いというわけですね。
だからその価格帯に株価が到達すると「ヤレヤレ売り」がたくさん出てくることになります。
抵抗線が支持線に転換
逆に、下値の場合は支持線として機能します。なぜならその価格帯は「安い」と考えている人が多いからです。
上図の例は特にわかりやすいですが、2万円~2万5千円の価格帯が、昔は抵抗線、上にブレイクしたあとは支持線になっていますね。
ブレイクしたということは、この価格帯で多くの売買がされた結果、
「ここより上が適正株価」
と多数決によって決まったということを意味します。だからサポートとして機能しやすいんです。
真空地帯
さて今度は。
出来高の少ない価格帯を見てみましょう。
上図の例で言うと、3万円~3万5千円の価格帯。
ここの株価の動きに注目です。
出来高の少ない価格帯では、スムーズに価格が上昇していますね。この点でも、上図の例は典型的な動きをしてくれていてわかりやすい。^^
つまり、出来高の少ない価格帯は
「しこり玉が少ない=邪魔になるものが少ない」
ということで、株価が動きやすいということです。
極めて出来高の少ない価格帯は「真空地帯」と呼ばれたりします。青天井銘柄の上値が典型的ですね。
そういうところは邪魔者、抵抗が少ないので株価が上がっていきやすいということ。
もちろん、下がりやすくもありますけど。^^;
なのでこの「出来高の少ない価格帯」というのも、どれくらい上がりやすいかを考えるために見てみると良さそうです。
より長期の価格帯別出来高もチェックしないと…
念を入れるなら、より長期間の価格帯別出来高をチェックするといいですね。
たとえば6ヶ月分のチャートで、現在の株価より上に、大きな価格帯別出来高がないから
「これは真空地帯だ、上がるに違いない!」
と思っても、2年分表示させてみたら、分厚い出来高があったり^^;
ということもありえますので。