人を動かす言葉の仕組み(木村博史、角川フォレスタ)

目次をパラっと見ただけでは「コピーライティングの本かな?」と思ってしまいそうですけど、言葉を使う限りあらゆる局面で有用な本ですので、ぜひ読んでおきたいものです。

言葉を使う限り何にでも活用できる

私のようにブログを書いたりLPを書いたりするのにも活用できますし、職場でプレゼンしなければならないという場合でも役立つでしょう。

試験や何かで面接を受けるときにも役立つでしょうし、もっと日常的な、人を説得しなければならない場合にも役立ってくれるでしょう。新しい自動車を買うために奥さんを説得しなければならないとか。(笑

さて。

この本の内容の中で特にわかりやすく活用しやすいのが「心を揺さぶる14項目」と「納得させる6項目」というところですね。

この部分だけでも繰り返し読んで、消化吸収してしまいたいものです。

特に活用しやすい20項目

ちなみに、「心を揺さぶる14項目」「納得させる6項目」の内容は、以下のようになっています。

【心を揺さぶる14項目】

1.多数決の共感を探す
2.ゴールへの期待感を煽る
3.話題の流れを作る
4.五感に訴える
5.誠実さを伝える
6.自分のものだと思わせる
7.申し訳ないと思わせる
8.身近さを感じさせる
9.グループ意識を利用する
10.ストーリーで伝える
11.イメージで伝える
12.好奇心を途絶えさせない
13.コレクター心を刺激する
14.緊急性、限定性を訴える

【納得させる6項目】

15.自分を伝える
16.お得感・価格の正当性を伝える
17.不安を消す
18.保証する
19.買うための合理的理由を提供する
20.伝えすぎず伝える

2段構えで考える事の重要性

大きく2段階に分けてあるのがいいですね。

相手の心を揺さぶるだけではダメだと。アフィリエイトブログで言うと、ページビューはあるのに物が売れないというのは、第一段階だけで終わっていることが多いのではないでしょうか。

行動してもらうためには、感情に訴えるだけではなく、理性で納得してもらわなければならないということですね。

では次に、気になったところを詳しく見ていきましょう。

「多数決の共感」の注意点

まず最初に「多数決の共感を探す」とありますけど、これは間違ってしまいやすいところなんじゃないかと思います。

「より多くの人が共感できる部分をアピールする」というわけですけど、その前提として、自分がどんな集団をターゲットにしているのかを明確にしておく必要があるでしょう。

そうしないと対象が人類全体になりかねません。^^; それではメッセージが薄まってしまいそうですよね。

もちろん、人類共通の「本能的」な部分に訴えるのもありですけど、そればかりでは・・・どんな広告も全部同じ文面でいいことになってしまいます。

ゴールへ向かってストーリーを紡ぐ

「2.ゴールへの期待感を煽る」とありますが、これは、相手が「メリットを得た後の状態」をイメージしてもらうということです。

例としてダイエットが用いられていましたが、ダイエットなら、痩せた結果、きれになって男性にモテるとか可愛い水着を堂々と着られるとか、そういうところをイメージしてもらうということです。

で、それをうまく伝えるために「4.五感に訴える」「6.自分のものだと思わせる」「11.イメージで伝える」「10.ストーリーで伝える」などの方法があるわけですね。

ストーリーで伝えることを意識すれば、「五感」「イメージ」もカバーできますので、便利な方法だと思います。

あとは、ちゃんと文章を読んでもらうための方法として「3.話題の流れを作る」があるわけですが、これもストーリーを意識すればうまく作ることができるでしょう。

それでストーリーを作っていくために重要なこととして「12.好奇心を途絶えさせない」というのが大事になると思います。

連載漫画とかを思い浮かべればいいと思いますけど、続きが読みたくなるように書かなければならない、ということですね。

残りの「5.誠実さを伝える」「7.申し訳ないと思わせる」「8.身近さを感じさせる」「9.グループ意識を利用する」「13.コレクター心を刺激する」などはスパイスとして入れ込んでいくと良さそうです。

14の限定性緊急性に関しては、次の段階と考えたほうがいいかもしれません。納得して行動してもらう段階ですね。

まとめ

ということでここまでをまとめますと・・・

まずターゲットを明確にしてその大多数が共感しそうなことを探す。
そしてターゲットがどんなメリットをと望んでいるのかを明確にする。

そうした上で、相手にメリットをイメージしてもらうための文章を作っていく。その場合、ストーリーを意識すると伝えやすくなる。

文章のどこかで、こちらの誠実さを伝えられる言葉も入れておく。また、返報性、親近感、グループ意識、収集心などの心理的効果を利用するのも良い。

と、こんな感じでしょうか。

この後、理性で納得してもらって行動に移ってもらう段階になります。

 

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