ペンタゴン式目標達成の技術~一生へこたれない自分を作る(カイゾン・コーデ、幻冬舎)

ペンタゴンというとアメリカの国防総省のことですので、著者のカイゾンコーデさんも軍人さんで、空軍少佐です。

それで、職場が職場だけに、ちょっとしたミスで多くの人の命が失われてしまうかもしれないわけですから、ストレスが非常に大きいわけですね。

極限職場の心身操作法

なので自分を鍛えておかなければ、壊れてしまう可能性も大きい。実際アメリカ軍では鬱になる人や自殺する人も多いといいます。

そこで、どんな状況でも心を折られず、冷静に判断してやるべきことをやっていける、そういう人間になるための方法が必要。

それを軍人だけでなく、一般の人にも実践できるように整理してくれた本が「ペンタゴン式目標達成の技術」ということになります。わかりやすくまとまっていて、1日で読みきれてしまう内容です。

上述のごとく、一般人には考えられないほどのストレスにさらされている人たちが取り入れている方法ですので、非常に価値が高いと思います。

その方法ですが、7つにまとめられています。

・呼吸法
・瞑想
・自己認識
・知識の整理と獲得
・健康
・限界突破
・時間管理

どれも実践しやすい単純な方法が説明されています。ちょっとだけピックアップしてみましょうか。

スナイパーの呼吸法?

まず最初に呼吸法を持ってきているところが面白いですね。呼吸は「今日は面倒だから呼吸サボろう」なんてわけにはいきませんから(笑)、常にやらねばならないことですので影響が極めて大きいということです。

「ペンタゴン式目標達成の技術」では呼吸法を二種類に分けて説明しています。

基本呼吸と、あとはここ一番、能力を発揮しなければならない時のための「タクティカルブリージング」。

基本呼吸はよくある方法で、4秒吸って8秒吐くというもの。鼻から吸って口から吐くのが基本です。

タクティカルブリージングのほうは、4秒吸って、4秒止めて、4秒吐いて、4秒止めて、という具合に、4秒を繰り返すパターンで、これを4~5セット繰り返します

(4+4+4+4)×4とおぼえておけばよさそうですね。^^

もともと、スナイパーが取り入れていた呼吸法とのこと。

スナイパーはちょっとでも動揺して手元が0.1ミリでも狂ってしまうともう任務失敗となってしまいますが、そういうスナイパーが実践している呼吸法ということなので効果がありそうですね。^^

「瞑想=宗教」は誤り

次に瞑想ですが、瞑想というと宗教っぽく感じる人もいるかもしれませんけど、今ではペンタゴンのみならず、多くの大企業に取り入れられているものです。グーグルが取り入れていることで有名ですね。

それくらい心身に良い影響があるということです。

アメリカ軍でも、瞑想を取り入れてからたった1年で、自殺者が2割以上も減ったとのこと。

また瞑想は、精神的な安定度が増すのみならず、体の自然治癒力も高まって健康にも役立ちます。

それで肝心の瞑想のやり方ですけど、結跏趺坐とか、足が痛くて泣きそうになるような方法を取る必要はありません。(笑

椅子だろうが床だろうが、リラックスして背筋を伸ばして座ればOK。

そのあとは、自分の呼吸を観察するという、よくある方法で瞑想を進めれば大丈夫です。マインドフルネス瞑想という方法ですね。

瞑想を続ける時間は5分~45分とのことですが、まあ最低5分やって、調子がもっと延長する、という気楽な感じでいいでしょう。

もちろん他の瞑想法に慣れている人はそれでやればいいです。大事なのは毎日続けることですね。

「イラッ」と来た時がチャンス

3つ目の自己認識ですが、やはりこれは、「自分から見た自分」も大事だけど「他人から見た自分」も重視しなければならないということ。

それによって新たな発見が得られるというわけですね。

この場合のコツは、人から何と言われようとそれをあくまで「自分を認識するための材料」として扱うこと。

何か批判的なことを言われるとカチンときて不愉快になったり怒ったりするのが普通ですが、それではもったいないというわけですね。

そういう批判的なことを言われた時こそ、新たな発見のためのチャンスと思って、冷静にその意見を分析するのが大事です。

ただ誤解してはならないのは、他人からの批判的意見はあくまで「自分を認識するための材料」にすぎないということ。

つまり常に批判を気にしてそれに従うということではない、というわけですね。

批判を受け入れるというと、「批判に従わなければならないのか」と誤解してしまう人が多いですので、ここは大事なポイントだと思います。

あくまで「材料」です。

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