VIX指数というのは日本語では「恐怖指数」となっていて、これを聞くとなんだか恐怖で慌てふためいている度合いを示すものと思ってしまいそうですが・・・
そもそもVIXとは
実際には「ボラティリティ」が元になっています。
つまり「VIX」というのは「volatility index」の略です。
ボラティリティというのは価格の変動幅のことですが、じゃあVIX指数の場合、何の価格の変動幅が元になっているのかというとS&P500、つまりアメリカの株価指数なんですね。
それでこのS&P500のボラティリティが大きくなるんじゃないかと思われるほど、VIX指数の数字は大きくなるということになります。
つまりですね、「これから株価が大きく変動しそうだなぁ」と多くの人が思うほど、VIX指数はアップする、というわけですね。
だから、「恐怖」というより「大変動の予感」と言ったほうがよさそうですね。でも「大変動の予感指数」じゃちょっとかっこわるいかな。^^;
VIX指数の計算方法
計算方法はこのようになっていますが・・・
はい。さっぱりわかりませんし、理解する必要も感じません。
だってそもそも多くの人の「大きく変動するんじゃないか…」というなんとなくの予想が元になっていますので、細かい数値を見たところで参考にはならないでしょう。
それよりも気になるのは、「VIX指数って、実際どれくらいの数字になるの?」ということですよね。
VIX指数過去の高値安値
過去の高値と安値を見てみましょう。
高値
・1990年8月 イラク軍クウェート侵攻…36
・1997年10月 アジア通貨危機…38
・2001年9月 アメリカ同時多発テロ…44
・2003年3月 イラク戦争勃発…34
・2008年9月 リーマン・ブラザーズ破綻…42
・2008年10月 世界金融危機…89.53
・2011年8月 …40.28
・2015年8月 中国経済失速懸念…40.74
安値
・2006年11月 …10.18
・2014年7月 …10.96
ご覧のとおり、リーマンショックから世界金融危機の流れで(麻生太郎さんの「未曾有」誤読が有名になった頃)とんでもない高値になっていますが、それ以外はだいたい40程度が高値のようです。
安値は10程度ですね。
で、そもそも。
何の役に立つの?
「VIX指数を知ったから何になるの?」ということですが、上記したような大事件が起これば、計算元であるS&P500も大きく動くでしょうから「VIX指数を見て…」というのはあまり意味がないような気もします。
まあ「ずっと不安」ということはありえませんので、一度吹き上がったVIX指数もいつかは落ちてくるでしょうから、吹き上がった時に「VIX短期先物指数」などのETFを売っておけばいいのかもしれませんが。
ちなみに。
日経VIとは
「日経VI」というのもありますけど、これもVIX指数と似たようなものです。違いはというと、VIX指数がアメリカの株を元に計算しているのに対して、日経VIの方は名前の通り日本の株が元になっています。