なぜトレードシナリオを作らなければならないかというと、シナリオなしでは負ける確率が高くなるからです。
その時の気分でトレードすると…
以前書きましたが、人間の自然の心理に基づいてトレードすると「損大利小」になりがちだということでしたね。
前もってトレードシナリオを作っておかないと「その時の気分=自然な心理」に基づいてトレードしてしまい、「損大利小」になってしまう、というわけです。
とはいえ、トレードシナリオと言っても、言葉から受ける印象ほどごちゃごちゃしているものではありません。むしろ単純です。
トレードシナリオの3要素
あるトレードをする場合、
1.どこでエントリーするか
2.どこでエグジットするか
3.どれだけの資金を投ずるか
この3つを前もって決めておくということですね。
エグジットにはもちろん、利食いと損切り2つありますので両方決めておかねばなりません。
基本的にはこの、前もって決めたシナリオ通りにトレードしていくことになります。
ただ、トレードにおいて予想は「外れる」ものですので、状況によっては途中で変えていい部分もあります。
やってはいけないこと
変えていい部分というか、変えてはいけない部分を意識しておいたほうが良さそうです。
それは、「利食い損切りラインを、マイナスが増える方向に動かさないこと」です。
たとえば、100万円で株を買うとして、損切りラインを90万円にしたとしましょう。
それなのに、91万円になったところで、
「いや、もうちょっと粘れば値が戻るかもしれない」
なんて考えて、損切りラインを80万円に変更してしまう・・・こういうことをやると、最初の損切りの設定が「無意味」になってしまいます。
逆に、勢いを持って下落し始めたので、「これはもう、ほぼ確実に損切りに引っかかるな」という場合は、予定より早めに損切りしてしまっても構いません。
95万円くらいで損切りするのも「あり」だということ。
利食いの場合はどうかというと、例えば当初120万円を予定していたところ、上昇に勢いがあるからもっと上を目指してみる、というのもありです。
この場合、半分だけ利益確定して、残り半分で上を目指してみる、というのが精神的に楽かもしれませんね。
120万円で利食い予定だったものを、110万円になったところで「下がったら嫌だからここで利益確定」なんてすると、シナリオの意味がなくなりますね。
そういう可能性があるならやはり、最初からシナリオに組み込んでおくべきなのでしょう。「110万円で半分利確、残り半分で120万円を目指す」など。
上達した後なら…
ここまでの手順は単純ですので、「やってはいけない」ことだけ気をつければ、あとは繰り返し練習して上達することができそうです。
そうして慣れてきたら、今度は「上げの途中の押し目でさらに買い増しして…」ということもできるようになるのでしょう。
本当に上達すればもっと融通無碍に振る舞うことができるのかもしれませんが、私のレベルから見ればそれはまだまだ未知の領域です。