一生懸命ためた資金を、株やFXなどのトレードで大きく増やすんだと、意気揚々と相場に乗り込んだトレード初心者が・・・一気に資金を失って早々に退場・・・珍しくもない話です。
そこで気になるのが、初心者が退場してしまうことになる、その原因ですよね。
「それはトレードのルールを知らないからだろう」
はい。広い意味ではそのとおりなのですが、狭い意味では違ってきます。
専門家的初心者が大負けする理由
「トレードのルール」を「エントリーとエグジットのルール」と解するなら、それは初心者だって本やネットで勉強していることが多いです。
テクニカル指標について、「この人専門家か!?」と思ってしまうほど詳しい初心者だって珍しくありません。
でも退場してしまう。なぜか? どこがダメなのか?
それは「資金管理」です。
トレード初心者というのは、「どういう時に買って、どうなったら売る」、そういうルールさえ知れば株でもFXでも稼げる、だからそういうルールが大事なんだと思いがちです。
一方で、資金管理に関しては軽視しがちなんです。私だってそうでした。
資金管理を軽視しているから・・・
自らを窮地に追い込んでいる
たとえば、失っては生活に困るようなお金をトレードに使ってしまいます。
そんなことをすれば、とてもじゃないですが平静を保てなくなり、買った株が予想以上に下がったとしても「ここで負けを認める訳にはいかない」なんてことになり、損切りが遅れて大きな損失を被ってしまいます。
また、1つのトレードで資金すべてを使ってしまう、なんてこともよくやります。それどころか信用でレバレッジをきかせて、目一杯買ったりする。
そうすると、ちょっとした値動きで資金の多くを失ってしまったりします。もちろんこちらも、平静は保てないのでさらに危険度はアップします。
つまり。
資金管理を軽視することによって、
1.平静を保てなくなり大きく負ける確率が上がる
2.資金の多くをリスクにさらすことで負けた時のダメージが極大となる
主にこの2つの理由で、トレード初心者は退場に追い込まれるということですね。
こういう資金管理では、おちついてトレード経験を積むこともできませんので、トレード技術を磨くこともできません。
つまり、いつまでたっても上達できない。だから、再度資金をためて挑戦してもまた退場に追い込まれる・・・ということも起こります。
ジョージ・ソロスの名言
それでトレードの世界では知らぬ人のいないジョージ・ソロスさんはこういう言葉を残しています。
「まず生き残れ、儲けるのはそれからだ」
まずは資金管理に重点を置いて、退場に追い込まれない=「生き残る」ために全力をつくすべきなんです。
そうしてはじめて、トレード経験を積んでいくことができます。その結果いつかは「稼げるトレーダー」に成長することができます。
まず生き残るために、防御技術を固める。
格闘技を思い浮かべるとわかりやすいと思います。
柔道だって、初心者はイヤというほど受け身の練習をさせられると思います。
受け身も知らずに試合なんかしたら、それこそ命の危険だってあるわけですから。
トレードだって同じです。忘れずにいようと思います。
自戒を込めて。